eBayはトラブル発生時にバイヤー側に有利な決断をすることがある、と聞いたことはありませんか?
実際のところ、未着や商品に問題がある場合、eBayはセラーよりもバイヤー側を保護しているように見受けれらることが多いのは確かです。
ですが、バイヤーにも詐欺行為をする人もいるため、全てのケースに置いてeBayがバイヤー側に立つ、という訳ではありませんので安心してくださいね!
今回は、eBayやPayPalのSeller Protection(売り手保護制度)についてわかりやすくまとめてみましたので、今後の参考にしてください。
目次
- 1 eBay Seller Protectionとは
- 2 eBayが保護してくれるケース事例
- 2.1 バイヤーが商品を使用または損傷して返品したケース
- 2.2 セラーが一部返金を提供したことに対し、バイヤーが低評価を残したケース
- 2.3 バイヤーが返品ポリシーに従わないケース
- 2.4 バイヤーが、落札商品に対し、「商品説明と決定的に異なる」と主張して返品送料の提供を要求してきたケース
- 2.5 バイヤーが大量のネガティブな評価を残した、または大量の苦情や返品を申し立てたケース
- 2.6 バイヤーがセラーと事前に合意の取れていない注文内容の変更または追加商品・サービスを要求してきたケース
- 2.7 自分の権限の及ばない出来事によって配送遅延、または商品が紛失したケース
- 2.8 バイヤーが落札を取り下げた、または支払いを履行しないケース
- 3 PayPalセラープロテクションとは
- 4 売り手保護制度の適用条件・申請方法
- 5 [eBay輸出]eBay・PayPal Seller Protection (売り手保護制度)とは?のまとめ
eBay Seller Protectionとは
eBayサイトには以下の記載があります。
2018年6月1日以降、無料返品を提供している場合、セラーにはより自由なビジネス運営の権利が与えられ、バイヤーに対して一部返金対応を行う決定ができるようになります。たとえばバイヤーが商品を使用または損傷して返品した場合、セラーは一部返金による対応を決定することが可能であり、以後はeBayが対応を引き継ぎます。バイヤーがより上のレベルでの対応を求めた場合、eBayが対応にあたりますので、セラーは自分のビジネスに集中することができます。加えて、ネガティブな評価からセラーの評価を保護します。
eBayセラープロテクションの概要は、
- 無料返品を提供している際、もし返品された商品が使用されているか損傷している場合、一部返金対応をすることが可能であり、eBayがセラーを保護します。
です。
取引にてトラブルが発生した場合、セラー保護の対象となる場合があるとありますので、全てのトラブルでセラー保護が適用されるわけではありませんので注意してください。
例えば、2018年は天災のため国内でも遅延が多く発生しましたね!(今も続いているケースもありますが)
この場合、セラーがハンドリングタイム内に商品を発送し、かつ追跡サービスの提供をしているにもかかわらず、商品の到着が遅れた場合に該当しますので、当然ですがeBayがフォローしてくれますので、バイヤーと遅延に関してトラブルを抱えている方は一度eBayに問い合わせてみてください。
セラーの権限の及ばない出来事って何?
eBayは、
「セラーの権限の及ばない出来事からセラーを保護し、取引が計画通りに進まななかった場合にセラーをサポートします。」
と言っていますが、「セラーの権限の及ばない出来事」って何だろう?と思いますよね。
セラーの権限の及ばない出来事は、以下の状況を意味しますので覚えておくとよいでしょう。
-
- ハンドリングタイム内に商品を発送して追跡サービスを提供したが、配達が遅れてしまった場合。
- 配送会社側の業務の遅延や悪天候による影響を受けた場合。
- バイヤーが落札を取り下げた、または支払いを怠った場合。
- バイヤーが注文内容を変更したり、追加の商品・サービスなどを要求した場合。
- 苦情や返品の割合が異常に多いバイヤーとの取引の場合。
- バイヤーが開封、使用後、あるいは発送時と異なる状態で商品を返品した場合。
詳しい内容はeBayセラープロテクションをご覧ください。
eBayが保護してくれるケース事例
それでは、どのような状況でeBayがどのようにセラーを保護してくれるのか、いくつか事例を紹介したいと思います。
バイヤーが商品を使用または損傷して返品したケース
セラーが無料返品を提供し、商品が損傷した状態や部品の欠けた状態で返品された場合、セラーは一部返金によって対応することができます。
eBayは当該のバイヤーからの苦情からセラーを保護し、ネガティブ・ニュートラルの評価を削除します。
セラーが一部返金を提供したことに対し、バイヤーが低評価を残したケース
2018年6月1日以降、無料返品商品に対して一部返金の対応をした場合、eBay側でネガティブ・ニュートラルな評価を削除します。
バイヤーが返品ポリシーに従わないケース
eBayではセラーを保護するためにいくつかの対応策を用意しています:
- 返品対応のポリシーを濫用する可能性のあるバイヤーによる返品を防止するための早期検知。
- 返品申請に関する明確に説明されたバイヤー向けのガイドライン
- 返品ポリシーを濫用するバイヤーの制限。
- eBayはセラーの返品ポリシー、またはeBay返金保証ポリシー対象外の返品要求に対して自動的に認可することはありません。そのため、セラーは必要に応じて返品要求をご自身で精査する必要があります。
バイヤーが、落札商品に対し、「商品説明と決定的に異なる」と主張して返品送料の提供を要求してきたケース
eBayでは「商品説明と決定的に異なる」との理由による返品ポリシーを濫用しているバイヤーを返品過程の早期に検出する方法を開発しており、返品が開始されるのを未然に防ぐことも可能です。
バイヤーが大量のネガティブな評価を残した、または大量の苦情や返品を申し立てたケース
eBayではこのような状況を特定するための複数の手段を採用しています。
このような状況が発生した場合、eBayでは当該のバイヤーが返品要求や「商品説明と決定的に異なる」と申し立てを行うことを未然に防ぐ対策を実施することがあります。
併せて、ネガティブな評価などの削除も行います。
バイヤーがセラーと事前に合意の取れていない注文内容の変更または追加商品・サービスを要求してきたケース
商品の注文時の条件に対して、追加要求を含め、セラーはどんな変更にも同意する必要はありません。セラーはその注文をキャンセルするか、注文時の条件で発送するかを選ぶことができます。
eBayメッセージ内にバイヤーによる変更要求などを確認できた場合には、ネガティブ評価、キャンセルによるディフェクト、苦情などからあなたを保護します。
自分の権限の及ばない出来事によって配送遅延、または商品が紛失したケース
もしも、あなたがハンドリング内に商品を出荷したことを示す適切な追跡番号をバイヤーに対して提供しており、悪天候、配送会社側の業務の不履行、税関手続きの遅れ、eBayサイトのバグなどにより、あなたの商品の配送遅延が起きた場合、または商品が紛失してしまった場合、eBayはセラーに残されたネガティブ評価やeBayに申し立てられた苦情などからあなたを保護します。
バイヤーが落札を取り下げた、または支払いを履行しないケース
バイヤーが落札を取り下げたことによって取引をキャンセルした場合、セラーに対し、eBayは取引のキャンセルによるディフェクトやネガティブ評価から保護します。
バイヤーが支払いを履行しない場合、eBayはセラーをネガティブ評価から保護し、支払った落札手数料は返金されます。
PayPalセラープロテクションとは
このセラープロテクションの制度は、あくまでeBayでの取引だけが対象です。そのため、自社のネットショップでの取引においてトラブルがあってもこのセラープロテクションは適用されません。
つまり、PayPal売り手保護制度は、
- 未承認取引、または
- 商品未受領
上記に基づくクレーム、チャージバック、または支払いの取り消しに対して日本の売り手を保護するものなのです。
あらゆる国のPayPalアカウントを保有する買い手から受け取った、対象となる支払いに適用されます。売り手が日本以外の国の買い手と取引を行った場合には、当該買い手の国に該当するPayPal買い手保護ポリシーが適用されます。
PayPalは対象となる支払い額の全額をお客様(セラー)に支払うことで保護し、チャージバック料が適用される場合には、これを免除します。
PayPal売り手保護制度の対象となるための条件
PayPal売り手保護制度の対象となるためには、以下のすべての資格要件を満たす必要があります。
- 買い手のPayPalアカウントから、PayPal経由で適用対象商品の支払いを受ける必要があります。
- 当該取引に関して単一のアカウントにおいて単一の支払いを受ける必要があります(部分的な支払いおよび/または割賦・分割払いは除外されます)。
- 有形商品については、「取引の詳細」ページの配送先住所に商品を発送する必要があります。直接手渡しした商品、買い手が直接赴いて受け取った商品、または商品が異なった住所に発送された場合(たとえば、買い手がお客様に対して「勤務先住所」または「贈答先住所」等に発送するよう依頼した場合)、お客様はPayPal売り手保護制度の対象となりません。
- 下記に定める配達要件に従う必要があります。
- 取引は以下のいずれかに分類される必要があります。
- 有形商品の場合: 支払いは、「取引の詳細」ページでPayPal売り手保護制度の「対象」または「一部対象」であることが記されている必要があります。「対象」と記された場合には、未承認取引および商品未受領いずれの場合も対象となります。「一部対象」と記された場合は、商品未受領の場合のみが対象となります。または
- 無形/仮想商品、サービスの場合: 「取引の詳細」ページでPayPal売り手保護制度の「対象」であることが記されている必要があります。「対象」と記されている場合には、未承認取引および商品未受領(チャージバックのみ)の場合が対象となります。
- PayPalによる資料およびその他の情報提供要請にすみやかに対応する必要があります。
- 何らかの理由によりお客様の資格要件が停止されていないことが必要です。
PayPal売り手保護制度の対象とならない商品または取引の例
- 車両(オートバイ、トレーラーハウス、航空機、および小型船舶を含む)
- 説明と著しく異なる商品に対するクレームまたはチャージバック
- 無形/仮想商品、またはサービスの「商品の未受領」に関するクレーム
無形・仮想商品とは、デジタルグッズ(ゲーム、音楽、ソフトウェア、e-ラーニング、ホスティングサービス、オンライン広告サービス等)を除くサービス・無形商品をさします。 - 直接手渡しした商品(店頭販売を含む)
- デジタルグッズ
- 現金に相当する商品(ギフトカードまたはクーポンを含むがこれに限らない)
- 買い手のPayPalアカウント、またはPayPalゲスト支払いによる取引を通して処理された売上。たとえば、ダイレクトクレジットカード、バーチャルターミナル、ウェブペイメントプラスを使用して売上が成立した場合、補償の対象外となります
- 受取人の住所に発送されていない商品。最初は受取人住所に発送されたが、その後で商品が別の住所に転送された場合はPayPal売り手保護の対象となりません。したがって、買い手が手配した配送サービスは使用しないようお勧めします。配送サービスを買い手が手配した場合、有効な発送証明および配達証明を提供できなくなることがあります
- 弊社が発送しないように伝えた後に発送した商品
- 寄付
- 金塊
- 金融または投資商品
- 一括支払い・ペイアウト
- 偽造品
日本郵便、EMSなど、追跡サービスに対応した配送業者・宅配業者の「発送証明」または「配達証明」が必要となります。
もしあなたがPayPalセラープロテクションを濫用したとPayPalが合理的に判断した場合、その完全な裁量によりあなたをPayPal売り手保護制度から除外し、ユーザー規約に従いその他の措置を取ることができる、との記載がありますので正しく利用しましょう!
売り手保護制度の適用条件・申請方法
売り手保護が適用されるには、取引が売り手保護制度の「対象」でなくてはなりません。
また、ペイパルアカウントを利用して決済が行われた場合で、1回(一括)ですべての代金が支払われた取引に限りますので注意が必要です。
- マイアカウントにログインします。
- 「レポート」→「取引」→「取引の詳細」をクリックして、対象であるかを確認します。
- 売り手保護の対象である場合、「問題解決センター」からケースの説明に使用する取引の証拠や書類を提出します。
- 証拠は、[その他の証拠]からアップロードします。
以上が申請方法となりますが、とてもシンプルで分かりやすいですね!
[eBay輸出]eBay・PayPal Seller Protection (売り手保護制度)とは?のまとめ
いかがでしたでしょうか?
eBay輸出をする上で未着トラブルはよく発生しますが、「トラブル発生=即返金」ではなく、セラー側が保護される場合があります。
どのような状況に自分が置かれているのかきちんと把握し、自己解決する前に一度eBayまたはPayPalと相談するようにしてみてはいかがでしょうか?
トラブルはチャンスです!
eBay取引を通してネガティブな経験もポジティブな経験と変えることができるようになりましょう。
Happy Selling!