海外から商品を購入する際に「商品が届かなかったらどうしよう」などの不安を感じたことはありませんか?
eBayにはあなたの不安を解消する制度があります。
それが「eBay Buyer protection」です。
これはセラーにとってはかなり厄介な制度になる場合もありますが、場合によってはバイヤーにとって非常に嬉しいサポートとなります。
今回はeBay輸入をメインで運営されている方のために、eBay buyer protectionについてわかりやすく解説させていただきます。
目次
eBay buyer protectionとは
明らかにセラーに悪意があると思われる場合、eBay バイヤープロテクション制度を使うことができます。
eBayバイヤープロテクションは以下の状況で適用されます。
バイヤー(購入者)が商品の代金を支払ったにも関わらず、
- セラー(出品者)から商品を受け取っていない
- セラー(出品者)が配送したにもかかわらず商品がバイヤー(購入者)の手元に届いていない
- 受け取った商品が出品情報と異なる
等の場合、eBayではバイヤー(出品者)を守るためのeBayバイヤー・プロテクション(eBay買い手保護保障制度)があります。
eBayバイヤープロテクション(eBay買い手保護保障制度)概要
必要最小限の手順でバイヤー(購入者)とセラー(出品者)間において、問題解決できるよう操作しやすいプラットフォームを提供していますが、バイヤー(購入者)とセラー(出品者)が双方の話し合いで問題を解決できない場合、eBayが仲介にはいり問題がスムーズに解決できるようeBayはサポートします。
eBayが規定している「商品未着クレーム(INR:Item Not Received)」及び「商品が説明と異なる(SNAD :Significantly Not As Described) 」を解決するためポリシーに従い処理を行うことで、バイヤー(購入者)とセラー(出品者)間でのコミュニケーション、またはeBay仲介による判断のもと、バイヤー(出品者)に問題責任がないと判断した場合には、バイヤー(購入者)に払い戻し(購入代金補償)を行います。
eBayバイヤープロテクション(eBay買い手保護保障制度)はeBayウェブサイトにより異なるので注意が必要です。
そのため、それぞれのウェブサイトで運用ポリシーや処理の手順を確認しましょう!
これらの情報は適宜更新されますので、適宜確認するようにしてください。
アメリカ:「eBay Buyer Protection」ページ(英語)
イギリス:「eBay Money Back Guarantee」ページ(英語)
強制的に商品代金をバイヤーに返金する場合もあるって本当?
セラーが誠実に対応していてもeBay が強制的にバイヤーに商品代金を返金するケースも中にはあることを覚えておくとよいでしょう。
結論から言うと、eBayはバイヤーの立場を優先する傾向が多いです。
- セラー(出品者)に対してはeBayに払い戻しするよう請求を行います。
また、同様の取引が度重なる場合、eBayはセラー(出品者)に対して以下のアクションを取る可能性があります。- アカウント利用制限、または停止
- アカウント権利制限
- パワー・セラー(Power Seller)またはトップ・レイテッド・セラー(TRS:Top Rated Seller)のステータスと、関連する手数料割引の喪失
上記の状況に置かれた場合、eBayはセラー(出品者)のアカウントから強制的に商品代金をバイヤー(購入者)に返金する場合があります。
問題を解決できなかった場合はレゾリューションセンターをうまく利用しよう!
バイヤー(購入者)とセラー(出品者)間において問題解決できない場合や、購入商品がeBay buyer protection/バイヤープロテクション(eBay買い手保護保障制度)対象である場合にeBay解決の場として提供しているのが、レゾリューションセンター(Resolution Center)です。バイヤー(購入者)はレゾリューションセンター(Resolution Center)からセラー(出品者)へのクレームを行うことができます。状況により、eBayはバイヤー(購入者)またはセラー(出品者)にクレームを裏付けるための書類または外部評価をリクエストする場合があります。
- レゾリューションセンター(Resolution Center)
アメリカ:Resolution Center
イギリス:Resolution Centre
オーストラリア:Resolution Centre
詳しい情報については「レゾリューション・センター(Resolution Center)」をご覧ください。バイヤー(購入者)とセラー(出品者)の間でおきたトラブルのほとんどがミスコミュニケーションや誤解からおきています。海外ビジネスを成功させるために、密なコミュニケーションをとるようにしてください。
PayPalのバイヤープロテクションって何?
eBayで商品を購入する時、安心・安全に取引を進めるために仲介役となってくれるのが『PayPal』です。eBayからの仕入れをする以上は、切っても切れない関係と言っても過言ではありません。
「PayPalを通して支払いをしてよかった!」と思えるサービス、それが『買い手保護制度(バイヤープロテクション)』です!
このサービスは、PayPalを通して商品を購入した場合に何かトラブルが起きた時、PayPalがバイヤーとセラーの中間に入って解決までのサポートをしてくれるというもの。
その際PayPalは、セラーよりバイヤーを優先して話を進めてくれることが多いみたいです!これはセラーにとって嬉しいことですよね。
そして、解決するまでの間、全力でサポートをしてくれるのでバイヤーとトラブルになってもPayPalが力強い味方となってくれるのでとても助かります!
PayPalから買い手保護制度を受けるための条件とは?
PayPalから買い手保護制度を受ける為にはある一定の条件が必要となることを覚えておきましょう!
・PayPalを通して支払いを済ませた商品が届かなかった
・または商品が説明と著しく異なる場合
・購入後180日以内であること
*基本的にPayPalに登録してある住所に届くまでが、補償の対象となります。そのため、転送会社を利用して商品が壊れていた場合などは、転送会社もしくは配達業者の責任と見なされ補償対象外となりますのでご注意ください。
ただし、『商品が説明と著しく異なる場合』、例えば本物と明記してあった商品が偽物だったり、まったく違う商品が届いたりした時、もしくは明らかに配送業者の責任では無い物(例えば、新品と明記されているのに中古品だった場合など)に関しては、もちろん転送会社を利用していたとしても補償対象となるケースがありますのでこのような状況が発生した場合は直接PayPalと確認してください。
PayPalバイヤープロテクションには2つの訴え方がある!
意義の提出
バイヤー側に非がなく商品に何か問題があった場合は、まずPayPalではなく、セラー(eBayセラー)に直接メッセージを送りましょう。
こうすることによってほとんどの場合はバイヤーとセラー間で問題を解決することができますが、万が一解決しなかったり、セラーに送ったメッセージを無視されてしまった場合には、訴えの第一段階としてPayPalに『意義の提出』をします。
意義の提出は
『PayPalの監視下でセラーとトラブル解決までメッセージのやり取りが出来る』
という意味が含まれます。
つまり、意義を提出されたセラーは、その商品の売上をPayPalより一時的に凍結されて引き出せなくなるため、セラー側としても何とかしてトラブルを解決しなければならないのです!
eBay取引に慣れているeBayセラーはバイヤーから意義の提出があるまでに問題解決をするはずですが、セラーにもいろいろなタイプの方がいるので、問題解決に真摯に対応してくれないセラーに遭遇した場合は意義の提出をすることができることを覚えておいてください。
しかし、意義を提出した段階ではPayPalは基本的にはセラーに対してアクションを取りません。
場合によっては英文を作るサポートなどはしてもらえる時もあるようですが、次にPayPalに調査を依頼する第二段階の手段として「クレーム」を上げることができます。
クレーム
もし意義の提出でも問題が解決しなかった場合、
・買い手側が意義の途中で希望をする。
・もしくは意義を提出してから、20日が経過した。
これらの条件により『クレーム』へと発展させていくことが可能となります。
PayPalでは主に、「クレームへエスカレーションします」という言い方をします。
クレーム提出後、意義の提出をした時と同様商品の売上が凍結されたままとなり、今度はPayPalが直接その取引について調査を行い、妥当性があると判断されると取引額がPayPalから補償され、バイヤーに返金されるという流れになります。
クレームを提出した時点で、ほぼ100%取引が解決しますが、このクレームは必要以上に使いすぎるとPayPalから要注意人物として見られる場合がありますので、セラーとの問題が全然解決しない、どうにもならない、という場合のみクレームのエスカレーションをすることをオススメいたします。
必要以上にクレームを利用するとどうなるの?
PayPalではPayPal利用者に対してアカウントを良好な状態に保つことを推奨しています。アカウントの良好な状態とは以下のことを指します。
・取引数に対してクレームの数が少ない。
・PayPalの規約を違反したことがない。
さらにPayPalでは、セキュリティによってアカウントが「常に」監視されています。PayPalの規約・ルールを守ることは当然のことですが、クレームが異常に多いバイヤーは、PayPalのセキュリティに引っかかり『アカウントの制限対象』とされてしまうので注意が必要です。
つまり、「買い手保護制度を悪用している」と見なされてしまうのです。その結果一時的にPayPalの機能が制限されたり、最悪の場合「アカウント永久停止処分」を受ける場合もあります。ですので、何としてでもアカウント永久停止処分だけは回避したいものです。
具体的に正確な回数は決まっていないようですが、1ヶ月の間に続けて3回以上クレームを提出してしまうと、アカウントに制限がかかってしまう場合があるみたいです。アカウントに制限がかけられてしまうと本当に何も出来なくなります。
アカウントに制限をかけられないためにできること4つ
・トラブルはなるべく自分で解決する努力をする
・意義、クレームを提出する前にPayPalに相談してみる
・最終的にどうにもならなかったら、まずは意義を提出
・危険な雰囲気のするセラーからは商品を購入しない
まずは上記に挙げた4つのことを意識してみましょう!
最もアカウントに大きなダメージを与える行為は「いきなりクレームを提出すること」です。
ですので、
- まずはセラーとeBay上でやり取りをしましょう
- 意義の提出をしましょう
- 意義の提出でも問題が解決しない場合はクレームへエスカレーションしましょう
上記3つのステップで対応するのがベストです!
また、eBayで商品を購入する際はセラーのパフォーマンスやフィードバックを購入前に必ずチェックすることも大切です。
明らかに多くのネガティブフィードバックがあるセラーや新規のセラーもしくは中国・香港系のセラーから購入すると、トラブルに巻き込まれる率がかなり上がります。もちろん優良なセラーも中にはいらっしゃいますが、そのようなセラーは避けましょう!
最初のうちは、ポジティブフィードバック99%以上で、フィードバック数100以上あるセラーからの購入をオススメいたします。
eBayバイヤープロテクションとPayPalバイヤープロテクションの違い
eBay バイヤープロテクションとPayPal バイヤープロテクションの違いは以下の通りです。それぞれの特徴を理解した上でいずれかのバイヤープロテクションを利用しましょう!
対応期間
eBayとPayPalのそれぞれで、バイヤー(購入者)からのクレームに対する保護制度を設けていますが、セラー(出品者)の回答期限など、運用サイクルに違いがあります。またこのサイクルは各国のサイトによっても異なります。
プロテクション領域
eBay buyer protection/バイヤープロテクション(eBay買い手保護保障制度)はPayPalでの支払いをカバーします。
例えば、eBayが問題の責任がセラー(出品者)にあると判断し、セラー(出品者)がバイヤー(購入者)に対し払い戻しを行わない場合、eBayがバイヤー(購入者)に払い戻し(購入代金補償)を実施したのち、セラー(出品者)へ払い戻し金額をPayPal経由でeBayに支払うよう請求します。
eBayバイヤープロテクション(買い手保護保証制度)とは?のまとめ
いかがでしたでしょうか?
eBay という取引サイトとしてのバイヤープロテクション (eBay Resolution Center eBay 問題解決センター) と、Paypal という決済システムとしてのバイヤープロテクション (Paypal クレーム) の両方があるため、どちらの方がいいのか?という疑問が出てくると思いますがケースバイケースであるため一概にどちらがいいとは言えません。
どちらも支払ってからクレームを申し立てるまでの期間に制限があり、この制限が改定されるため、常に新しい条件を把握する必要がありますので注意しましょう!
eBayバイヤープロテクションを利用した場合はPayPalバイヤープロテクションを利用することができません。eBayとPayPalがリンクされている(紐付けされている)ため逆も同じです。
問題発生を回避するためにも常日頃からバイヤー・セラーとコミュニケーションを密に取るように意識してみてくださいね!
Happy Selling!