eBay輸出を始めたばかりのセラーが一番最初に遭遇する「送料設定」。
今では経験豊かな先輩セラーもあなたと同じように送料の設定で悩んだ時期はありますのであまり難しく考えないでくださいね。
送料設定をする時は自分がアメリカにいるという前提で設定すればいい、というアドバイスも聞きますが、なんだかしっくりいきませんよね。
「たかが送料、されど送料!」
送料設定を間違えると利益どころか赤字になりかねません!
今回はeBayの送料設定が簡単にできるように具体的にどのように設定すればいいのかわかりやすく解説したいと思います。
これからご紹介する送料設定を元にしながらあなたの好きなようにアレンジ・カスタマイズしていきましょう!
目次
eBay Shipping Policyとは
Business policies(ビジネスポリシー)とは、出品の際に支払い、発送、返品の3つの設定をそれぞれどうするかというのをパターン化して保存しておけるものです。
Shipping Policyとは出品の際に設定された発送方法のことで、この機能を利用することで、一度使用した発送方法を別の出品で再利用することができます。また、このShipping Policyと合わせてPayment PolicyやReturn Policyなどのポリシーをまとめた総称をBusiness Policyと呼びます。
【重要】
eBayには2種類のアカウントの仕様があります。
1)1990年代~2000年の前半に取得した古いアカウント
2)2010年前後~現在までに取得をした比較的新しいアカウント
古いアカウントにはBusiness Policyが搭載されていませんが、新しいアカウントにはBusiness Policyが最初から搭載されています。
ただ、最近のアップデートで古いアカウントにもBusiness Policyを搭載するオプションが追加されましたので、古いアカウントでもBusiness Policyを利用する事が出来るようになりました!
古いアカウントでのBusiness Policiesの設定方法
Business Policyが搭載されていないアカウントの場合は、
こちらのリンク をクリックして、Try nowをクリックすると、Shipping Policyの利用を有効にすることができます。
Shipping Policyが有効になると、My eBay > AccountのメニューにBusiness Policyというメニューが新たに追加されます。
Shipping Policy (Business Policy)の使用をキャンセルしたい場合は、Business Policyの画面右上に表示されているOpt outの文字をクリックします。
Shipping Policyを確認しよう!
【重要】
Shipping Policyは、eBayにアカウントを作成された時期によって、出品eBayサイト国以外への海外発送サービスの設定が異なります。比較的新しいアカウントについては、出品eBayサイト国以外への海外発送サービスを5つまで設定できますが、古いアカウントに関しては、eBayのシステム設定により、4つまでの登録となりますので覚えておくとよいでしょう!
お使いのアカウントが5つの発送サービスを利用できるのか、あるいは4つまでしか利用できないのかを確認するには、eBayのBusiness Policyの画面で(上記のShipping Policyの設定方法をご参照ください)、すでに設定されているShipping Policyのうち、どれか一つを選択して、以下のようにOffer additional serviceを、その表示がなくなるまでクリックし続けます。
*誤ってPayment PolicyやReturn Policyを選択された場合は以下の画面とは異なるものが表示されますので、その場合はメニューバーのBusiness Policyを再度クリックして、選択し直してください。
Offer additional serviceを数回押すと、その表示が消えます。
上記のようにOffer additional serviceの表示が消えたところで、いくつの設定が表示されているかをご確認ください。
もし上記のように5つの表示があれば、送料設定は5つまで行うことができ、もし4つだと、送料設定は4つまでしかできないということになります。
Shipping Policyを設定しよう!
従来の送料設定と比べてかなり見やすく、使いやすくなりましたね!
まずは、「出品画面」のShipping policy右側の「create」をクリックしてください。
ちなみに、今あるShipping policyを編集したい場合は該当ポリシーをプルダウンメニューから選択し、Editをクリックして編集してください。
まずは、Shipping policyを入力します。
Policy name(ポリシー名)の入力
Policy nameは必須入力項目です。
発送重量別に送料設定すれば見やすいかもしれません。また、重さ・発送手段・国限定か世界中かなどを記載するとわかりやすいですね。
セラーである自分がわかればいいので、ポリシー名は日本語でも大丈夫です。
例:500g ePacket free/EMS 20 to USA
500g eパケット 送料無料・EMS 20ドル アメリカ
アメリカへの送料設定
発送方法には以下の3つのタイプがあります。(発送速度)
Economy: 遅い
Standard:ふつう
Expedited:速い
日本人セラーはアメリカ国外からの発送になるため「~Shipping from outside US」の発送方法を選択します。
セラーによってSAL便は「Economy」に設定しているという人もいれば、「Standard」に設定している方もいますね。
多くの日本人セラーは、
- Economy Shipping : 小型包装物 書留付 SAL便 または eパケットライト
- Standard Shipping : eパケット
- Expedited Shipping : EMS
上記のように設定しているようです。
ただ、これは一例ですのであなたが設定したいように決めてくださいね。
EMSで全部送ると個数割引などもあります。その辺りは計算してみてお得な方を選択するのが良いと思います。詳しくは以下のリンクで確認してくださいね。
バイヤーから「どれくらいで商品が届くのか?」という質問を受けたことはありませんか?
もちろん、国際輸送であるため通関が必要な時や何かしらの書類請求、現地の郵便サービスのスピードなどによって配達時間は異なりますが、大体の目安としてバイヤーには以下のように伝えるとよいでしょう。
- Economy Shipping: 2~4週間
- Standard Shipping : 7~10日
- Expedited Shipping : 3~5日
9月に日本を襲った台風のおかげで日本国内の配達には大きな影響が出ていますね!アメリカでもハリケーンが発生したりと、地球のあらゆる場所で天災による影響は色々とあります。
天災や発送中の紛失はセラーがコントロールできないことですので、このような理由で遅延が発生した場合はバイヤーに現状を丁寧に説明しましょう!
まずは送料の請求の仕方を選択します。
Flat: same cost to all buyers / 一律: 全州バイヤーに対して同じ料金
Calculated: Cost varies by buyer location / 計算: バイヤーの住所によって料金変更
Freight: Large items over 150lb / 運搬料: 重量150lbを超す大型商品
No shipping: Local pickup only / 発送なし:現地引渡しのみ
この送料設定は多くの方が困惑すると思います。この出品フォームは世界中のセラーが
eBay.comに出品していることを理解する必要があります。
つまり、この出品フォーム自体は「アメリカ在住のセラー向けに作られている」ということです。アメリカに住んでいれば、当然USPSやUPS, FedEXといったアメリカの運送会社を利用することができます。
アメリカ国内にいれば、USPSのシステムとeBayが連動しているため、バイヤーの州によって送料を設定したりすることができますが、日本人セラーが利用しているのは USPSではなく日本郵便(Japan Post)であるため、eBayの出品フォームと日本郵便の料金システムは当然連動していません。
その理由のため、 アメリカのセラーが利用できる州ごとや商品の重量ごとの送料を私たちは設定することが不可能なのです。
日本人セラーは常に Flat: same cost to all buyers / 一律: 全州バイヤーに対して同じ料金を選択してください。
日本郵便の国際郵便サイトで送料をチェック!
送料を決めるために日本郵便の国際郵便のサイトに行って参照しましょう。
*Economy services from outside US (米国外からのエコノミーサービス)
配達日数: 11~23営業日
対象発送方法: SAL, 書留SAL, Airmail, 書留Airmail, ePacket
*Standard services from outside US(米国外からのスタンダードサービス)
配達日数: 5~10営業日
対象発送方法: EMS
*Expedited services from outside US(米国外からの速達サービス)
配達日数: 1~4営業日
対象発送方法: UPS, FedEX, DHL
Economy services from outside USをAirmailと設定します。
Cost(料金)のところに9.60と入力します。
もし送料を無料にしてフリーシッピングにしたい場合は、Free Shippingにチェックマークを入れます。そうするとCostのところ$0.00に変わり、送料を入力することができなくなります。
もしAirmailだけではなく、安全で速いEMSも選択肢として提供したい場合は、最初は1行しか「Service」を決める欄がないので、offer additional service(サービスを追加する)をクリックして欄を増やします。
そして、Standard Shipping from outside US (5 to 10 business days)を選択し、EMSは日本郵便の計算結果で2000円でしたので、1ドル100円で計算し、20.00を入力します。
これで、USへの発送はエコノミー発送ではAirmailにて送料無料、スタンダード発送ではEMSにて$20.00にて発送する設定ができました!
Each additionalの部分は同じ商品を複数個購入したときに2つ目から送料が安くなることを表します。
Each Additionalの設定とは
例1)
対象地域:ワールドワイド発送方法:Other International (eパケットやSALに相当)送料:10ドルAddl:0ドル
上記の例1)の場合、バイヤーはその商品を一つ買うごとに10ドルの送料を支払う必要があります。同じ商品が同じバイヤーに2つ売れた場合は、送料は20ドル(10ドル+10ドル)となります。
例2)
対象地域:ワールドワイド発送方法:Other International (eパケットやSALに相当)送料:10ドルAddl:3ドル
上記の例2)の場合は、1つ売れた場合の送料は10ドルのままですが、同じバイヤーに同じものが2つ売れると、送料は13ドル(10ドル+3ドル)となり、3つ売れると16ドル(10ドル+3ドル+3ドル)となります。
International shippingの送料設定
ここは、ebay.comというアメリカにあるサイトから見たインターナショナル(国際発送)です。
つまり、アメリカ以外の全ての国を表します。
ドロップダウンメニューで「Flat: same cost to all buyers」を選びましょう。
すると先ほどと似たような設定項目が出てきますので、ここでアメリカ以外の国についてポリシーを決めていきます。
<今回の設定例>
Economy shipping, ePacketでの発送国:(送料無料)
カナダ、メキシコ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリア
Expedited shipping, EMSでの発送国:($30)
上記の国以外全て
こちらの内容で送料を設定したいと思います。
Ship toのドロップダウンメニューにある「Choose custom location」をクリックします。
上記のように国名等が表示されますね。「Worldwide」は全ての国を表します。
例えばメキシコは、「choose custom location」でもチェックが入っていて、更に「worldwide」にも反応するため、メキシコにいるバイヤーにはePacketとEMSの2種類の発送の選択権がある、ということを意味します。その一方、Economy shippingでChoose custom locationとして選択しなかったブラジルは、Economy shippingに含まれていないため、EMSのみの発送が利用可能、ということになります。
まずはEconomy Shippingを設定するので、カナダ、メキシコ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアの国にチェックマークを入れます。そして、Serviceは「EconomyInt’l shipping」を選択してください。
Economy Shippingは送料無料と設定したいので、送料の欄はそのまま$0.00にしておきます。
Expedited Shippingも設定したいので、Offer additional serviceをクリックして欄を増やし、Expedited Int’l shippingを選択し、送料の欄に30を入力します。下記のように表示されていると思います。
最終的に「Shipping policy」は重さごとにいくつも作っていくことになりますが、この作業を何度か繰り返していくうちに慣れていくと思いますので安心してくださいね!
送料設定の考え方
eBay上での送料の設定方法はかなりシンプルですが、送料をいくらでどのように設定するのかの方が少し難しいと考える方が多いようです。
例えば、以下のような送料設定を考えてみてはいかがでしょうか?
【荷物の重量が3kgまで】
アメリカ、オセアニア、アジア
- Economy Shipping from outside US: Free Shipping
- Standard Shipping from outside US : + 5ドル
- Expedited Shipping from outside US : + 10ドル
ヨーロッパ
- Expedited Shipping from outside US : + 20ドル
南米・アフリカ
- Expedited Shipping from outside US : + 50ドル
上記と同じように、5kg、10kgと、日本郵便が提供している表から地域ごとの送料の差額を出しながらテンプレートを増やしてみてくださいね。
それを繰り返していくうちにあなたに合ったベストな送料設定が生まれるはずです!
Combined shipping discounts: 同梱送料割引とは
バイヤーが複数商品を同時に購入する際、商品を別々に発送するのではなく一つの荷物に全ての商品を入れて発送することを「同梱発送」と言います。
同梱発送をすることで、バイヤーはそれぞれの商品に対して送料を支払う必要がなくなり、送料を節約することが可能です。
同梱送料割引をオファーする場合は◻ にチェックマークを入れてください。
発送除外国とは
除外したいバイヤーの国はEdit exclusion list(発送所外国を編集する)から設定できます。上記画像でお判りの通り、これは「日本」が発送所外国と設定されていますね。
「Japan」を除外しておく理由は、日本からアクセスした時にあなたの出品が見えなくなるから。このように設定しておくだけでもあなたのライバルセラーを遠ざける事が出来ます。
ちなみに、リサーチする時には逆に自分の住んでるところをUSAに戻す必要があるので注意してくださいね!
USAに戻す方法はとても簡単です!
どれでもいいので出品ページを一つ開けてください。
そして、ページ真ん中あたりにあるShipping and paymentsをクリックし、Change countryをJapanからUnited Statesにドロップダウンメニューで変更し、Get Ratesをクリックするだけです。
この作業は一回すればいいだけですので簡単ですね!
また、「APO/FPO」は、米軍基地ですが、米軍基地は場所によってEMSの取り扱いが無かったり、配送トラブルに遭いやすいという理由で多くのセラーは発送除外国に設定しています。
-
APO = Air Force Post Office(空軍郵便局)
-
FPO = Fleet Post Office(海軍郵便局)
アメリカの軍関連施設は日本・韓国・グアム・シンガポール・イギリス・イタリア・オランダ、など多くの国に点在します。
軍事施設にはEMSやeパケットなど追跡番号が付く方法で発送できません。
しかし、追跡番号無しの場合は発送できます。
事前にトラブル発生を回避できるのであれば、APO/FPO宛の発送は除外しておく方が賢明だと言えます。
また、US Protectorates とは、プエルトリコやグアムなどのアメリカ海外領土のことです。海外領土の中には、アメリカ本土より送料が高い場合もあるので注意してください。
そして、配送遅延の多いカナダや、トラブルの多いヨーロッパ、送料の高い南米・アフリカ地域を除外されているセラーも多いです。
eBay輸出が初めての方はeBayビジネスに慣れるまではアメリカとアジアのみの発送だけにしておくのも良いかもしれません。
ただ、除外するのはセラーの自由です。しかしその分、その国や地域のバイヤーの購入を妨げているということ、つまり潜在的バイヤーの数も減るということは理解しておく必要があります。覚えておいてくださいね!
Handling timeとは
「Handling time」については、商品を落札してから発送までに要する時間を表します。
business daysというのは営業日の意味です。
今回1個の商品を在庫に持っているので、1business days(1営業日)を選択します。
基本的には「3営業日」くらいが一般的な設定だと思いますので、特に事情がなければそのようにしておくとよいでしょう。
eBay初心者必見!eBayの送料を簡単に設定する方法のまとめ
いかがでしたでしょうか?
送料の設定にはルールがほぼありませんので自由に設定することができます。それ故に設定方法が難しいとも言えます。
まずは、今回紹介した送料の設定方法を実際に試してみてください。その後、あなたがしたいようにアレンジしていくことであなたに合った送料の設定方法が見つかると思います。
商品が売れても、低い送料を設定していたために赤字になってしまわないように送料を設定する時は十分に気をつけましょう!
それでは、今日もHappy selling!