Amazon輸出をするなら「FBA販売」がオススメだとよく耳にしますが本当にそうなのでしょうか?
FBA販売がいいと聞くから実際にやってみたけれど、手数料が高過ぎてビジネスが成り立たなかった・・・という残念な結果となりAmazon輸出ビジネスを撤退された方もいらっしゃるようです。
FBA販売が本当に儲かるのか、というよりも「FBAの仕組みや手数料」をしっかりと把握することの方が重要です。
今回はAmazonアメリカのFBA手数料について分かりやすくまとめてみましたので、今後の参考にしてください。
これまでFBA販売をされている方もぜひこの機会に復習してみてくださいね!
目次
Amazon輸出とは
Amazonは、世界11か国に展開中の世界最大の越境マーケットプレイスです。
全世界180以上の国から発注が入ると言われています。
FBA販売であれば英語でのカスタマーサポートや出荷手配の必要もないので、アマゾンの倉庫にあなたが販売したい商品を送るだけで販売が可能になります。
英語が苦手な方やeBayのようにバイヤーとのやりとりを極力最低限に抑えたい方はAmazon輸出の方が適しているかもしれませんね。
アカウント維持費用も月額$39.99とそれほど高くはありません。
- 月間利用者数→1億8千万人以上
- 月間売上高→903億ドル(日本の約9倍!!) ※ Amazon.jp:107億ドル
これらの情報だけでも Amazonがどれだけ世界中で浸透しているのかがわかりますね!
Amazon.comのメリット
・ Amazonブランドで圧倒的に集客可能
・簡単な出品方法
・料金体系がシンプル(決済方法の選択肢が増える)
・業務の効率化
・送料が無料になる!(正確に言えば、FBA手数料に含まれます)
・商品を高く販売することができる
FBA納品をするには「大口契約(Business account)」を持つ必要があります。
こちらの費用はアカウントに登録したクレジットカードから引き落としがされるか、売り上げから相殺となります。
それではFBAについて解説させていただきます。ぜひ今後の参考にしてくださいね!
FBAとは
FBAってよく耳にするけれど、一体何だろう?
今更FBAが何か聞くに聞けない・・・
と感じている方、安心してくださいね!
今回の記事はFBAに関する基本情報をまとめていますので、この記事を読めばあとは実践のみです。
そもそもFBAとは、「Fulfilment by Amazon」の略で、Amazonが提供する物流サービスです。
ECサイト運営におけるフルフィルメントとは、「注文を実際に行うこと」を意味します。
FBAの利用者は、商品をAmazonの倉庫に送ることで、 商品の販売・保管・注文処理・出荷・配送・返品対応・カスタマー対応などの全てをAmazonが代行してくれます。
セラーにとっては非常に便利なサービスだとされており、多くのセラーが実際に利用されています。
- 自己発送対応に追われ、商品をさばききれなくなってきた
- 販売の手間を減らして、企画や仕入れに力を入れたい!
などのように感じる方はFBA販売も検討してみるとよいでしょう。
FBAサービスには何が含まれるの?
FBAには以下のサービスが含まれています。
- 商品の発注
- 商品の梱包
- 商品の発送
- 在庫管理を含む物流
- 顧客データの管理
- 返品対応
- クレーム対応
- 決済
FBAは商品の注文から販売、さらには在庫管理やクレーム対応などに至るまで、一括で対応してくれるサービスとなっています。
- セラー:商品を仕入れる・仕入れた商品をAmazonに出品、納品する
- Amazon:売れた商品はAmazonが発送~クレーム対応まで行う
これがAmazon FBAの仕組みです。
とてもシンプルで分かりやすいですね!
ですが、FBAにも当然のことですが以下のようなデメリットもありますので、きちんと把握しておきましょう。
- 一度amazonに送ると、商品コンディションを簡単に変更することができない
- フルフィルメントセンターが機能しなくなると販売が滞る
- 手数料がかかる
コンディションを確認するためには、
- 手元に商品を戻す
- 商品の状態を確認する
- 確認後、再出品
という手間がかかりますので、FBA販売するなら「商品のコンディションに大きく左右されない商品」の出品が適しているとも言えます。
また、万が一、フルフィルメントセンターが機能しない場合は、自己出品に切り替えなければならないことも覚えておきましょう!
FBA手数料
FBA販売がどのような仕組みとなっているのかが分かったところで、FBA手数料について一つ一つ確認していきましょう!
FBA手数料には、
- 在庫保管手数料(Storage fee)
- 配送代行手数料
- 購入者返品手数料
- 商品所有権の放棄手数料
- FBA商品ラベル貼り付け手数料
これらの手数料をもっと詳しくみると・・・
Amazon referral fee 販売手数料
Variable Closing Fee カテゴリー成約料
Pick & Pack 出荷作業手数料
Weight Handling 発送重量手数料
30 Day Storage 月間保管手数料
Cost Subtotal 費用/コストの小計
のように様々な費用がかかります!
一つ一つ詳しくみていきましょう!
①販売手数料:Amazon Referral Fee
これは、AmazonFBAシステムを使って商品を販売した際の決済手数料になります。この販売手数料は、販売価格によって変動します。すなわち、高い額で販売すればするほど、販売手数料が増加していきます。
それにより、ASIN入力後に販売額の入力が必要になります。
②カテゴリー成約料:Variable Closing Fee
Amazonでは、商品カテゴリーによっては成約時に販売手数料に上乗せして費用がかかるカテゴリーが存在します。
③フルフィルメント費用:Fulfillment Cost
フルフィルメント費用は、FBAシステム使用料になります。
様々な項目がありますが、そのほとんどが少額であるため、このフルフィルメント費用は小計のみを確認するだけでよいでしょう。
販売時にかかる費用とは
アマゾンFBA倉庫に納品後は、アカウントに在庫の反映が行われ、それと同時に販売がスタートされます。
FBAで販売を行うにあたり、Amazon側でかかる費用は大きく分けて3つに分けられます。
・販売手数料
・FBA発送手数料
・保管費用
販売手数料は商品カテゴリによって変わってきます。手数料は$1.35~%20となります。詳しい内容は以下のリンクをクリックしてチェックしてみてください。
FBA発送手数料は実際に売れた商品をお客様にアマゾンが発送をする手数料となり、人件費と送料が含まれた金額となります。商品の大きさや重量によって変わりますのでご注意ください。
保管費用はFBA倉庫に保管している期間によってかかってきます。
こちらは商品の大きさによって変わってきます。
商品によって利益率に差が出るのも事実ですので、まずはFBA料金シミュレーターで、出品したい商品の利益を計算するところから始めることをおすすめします。
FBA料金シミュレーターは商品をいくらで販売したら、どの位手数料がかかるのかを算出してくれます。
多少前後したりする事はありますが、それほど大きな差は出ないようです。
商品を仕入れる前に必ず確認しましょう!
FBA料金シミュレーターの使い方
- あなたか販売したい商品のASINコードを取得します。
- FBA料金シミュレーターの【Select Country】の部分を【US】になっている事を確認します。
- 1.でコピーしたASINコードを【Find your product on Amazon.com】にペーストして【Search】をクリックします。
- 先ほどのASINコードをコピーした商品が出てきて、下に数字を入力するフォームが出てきます。
2列あると思いますが、【Your Fulfillment】は日本から発送する場合、【Amazon Fulfillment】はFBA倉庫から発送する場合となります。
今回はFBA倉庫から発送する事になりますので、【Amazon Fulfillment】方の【Item Price】に販売する価格を$で記入をします。今回は分かりやすくするために販売価格を$300と記入して下部の【Calculate】をクリックします。
この商品を$300ドルで販売した商品の内訳が出ました。
【Selling on Amazon fees】は販売手数料にあたります。
【Fulfillment by Amazon Fees】はFBA発送手数料と保管費用にあたります。
費用横の【▼】をクリックするとさらに詳細が確認できます。
この商品の販売手数料は8%であるため$24.00の販売手数料が算出されています。
【Fulfillment by Amazon Fees】の内訳:
【Monthly Storage】が$0.60【Fulfillment Fee】$6.23がかかります。
【Monthly Storage】は月間保管費用です。
【Fulfillment Fee】がFBA発送手数料となります。
月間保管費用は保管した分毎月請求されていきますので、あまり過剰在庫は良くないかと思いますが、このサイズの商品で月$0.60となりますので、日本で保管しているより安くすむ可能性があります。
また、送料に関しても人件費込の値段ですので、国内で宅配便を使用して配達するよりも安く済むのが分かりますね。
【Net Profit】は全ての手数料を引かれた金額になります。【Net Margin】が売価から手数料が引かれた金額のパーセントになりますので、89.72%と表記されている場合は10.2%が全ての手数料分となります。
アメリカでの売り上げの$を日本国内の口座に円で受け取る必要があります。
アメリカに銀行口座を持っている方はそちらにドルで売り上げを受け取る方も可能ですが、アメリカに口座を持っていない方が多く使用しているワールドファーストやペイオニアなどのサービスを使用して、売り上げを受け取りましょう。
2018年米国のFBA在庫保管手数料およびポリシーの改定!
上記動画でも触れているように、2018年9月からは、これまで年に2回徴収対象となっていた長期在庫保管料(6か月以上FBA倉庫に滞留している在庫への保管料)が毎月発生しています。
6か月以上~12カ月未満滞留在庫 | $3.45 / 1foot×1foot |
12カ月以上滞留在庫 | $6.9 / 1foot×1foot |
詳しくは
をチェックしてみてくださいね!
最後になりますが、FBA倉庫納品先集約オプション(Inventory Placement Option)を利用されている方は、この手数料も計算に入れるのを忘れないでくださいね。
*デフォルト設定ではこのオプションはONになっていません。FBA倉庫を取りまとめたい方は、手数料を払って納品先をまとめることが可能です。
Amazon輸出するならFBA販売がオススメ!FBA手数料を徹底解説!のまとめ
いかがでしたでしょうか?
まずは、商品の売れる見込みのある価格帯と商品需要等のリサーチを行いましょう。
そして、その販売価格で販売できるか(利益が出るかどうか)を先に算出することをオススメします。
商品仕入から国内口座に入金されるまでにいくらかかるのか?
販売にかかる費用をしっかり把握する事が大事です。
【売価】-【原価】-【必要経費】=【利益】
これは単純なことではありますが、しっかりこの数式に全ての数字を当てはめてからFBA販売を実行に移してくださいね。
将来的にあなたが儲けを出せるかどうか、ここが分岐点となります。
販売に関わる費用・手数料はしっかりと把握しましょう!