海外物販に興味がある方はおそらくeBay.comもしくはAmazon.comの出品を検討されていると思います。
eBayもAmazonも素晴らしいプラットフォームではありますが、顧客対応が面倒だ、一括で大量出品したい、と思っている方の多くはAmazon.comで海外物販ビジネスをスタートさせているようです。
FBA販売という販売方法はご存知でしょうか?
今回は Amazon輸出初心者の方々のために、FBA販売の特徴、メリットやデメリットなどを詳しくまとめてみましたので今後の参考にしてください。
目次
Amazon FBAとは
FBAとは『Fulfillment by Amazon』の略で、Amazonが提供する販売業務効率化のサービスになります。
FBAは、Amazonが在庫商品を預かり、その商品が売れた時にAmazonがあなたの代わりに梱包から発送までを行なってくれる、とても便利なサービスです!
セラーは商品をAmazonのFBA倉庫に発送するだけ、と思いがちですが実際にはどうなのか、気になりますよね。
それでは、まずAmazon FBAのメリットとデメリットを一つ一つみていきましょう。
FBAのメリット
業務がさらに効率よくなる!
再度お伝えしますが、FBAを利用する事で、商品の梱包や発送を行わずに済みます。
つまり、FBAセラーが自身で行う作業は「商品をAmazon FBA倉庫に送るだけ」ということになります。
また、単純に、商品の梱包や発送を行う時間が不要となるため、違う作業にその時間を当てることができる点も嬉しいですね。
通常発送の場合は日本から海外に発送するためどうしてもお客さんに届くまで時間がかかります。
しかも無在庫販売の場合は売れてから仕入れをするため発送まで早くても2~3日の時間がかかります。
さらに海外発送のため関税で止まったり、紛失したり等のトラブルも起こることもしばしば。
そのためどうしてもお客さんから中々届かないというクレームが届く時もありますよね!
でも、FBA販売をしていれば、商品はAmazonの倉庫にあるのでアメリカ国内であれば最短2~3日で、しかも確実に届きます。
これはFBA販売の最大の魅力だと言えますね!
カートを獲得しやすくなる!
FBAを利用すると、FBAを利用していない商品よりも高い価格帯で売る事ができます!
なぜなら、送料無料・商品が早く手に入る・決済方法のオプションが増える、これら3つの理由があるからです。
Amazon FBAを利用して販売する事で、購入者が送料を払う必要がなくなります。
そのため、カート獲得の確率が上がります。
また、FBAを利用して販売されている商品は、Amazon倉庫から発送されるので購入後1~2日後には購入者のもとに届きます。
早く手元に欲しい商品があれば、商品価格が少し高くても発送期間が短い商品を購入しますよね。
そして、クレジットカードを所有していない人にとって非常に嬉しいのが、支払い方法の選択肢が広がることです!
購入者が学生の場合や、何かしらの理由でクレジットカードを所有していない人でも「着払い」を選択することで Amazonから商品を購入することができるのです。
Amazon FBAのデメリット
Amazon FBAにもデメリットはありますのでしっかりと把握しておきましょう。
FBAにはいろいろな手数料がかかる!
セラーは商品をFBA倉庫に発送するだけでFBA販売を運営することができますが、商品検品、梱包、発送、カスタマーサポートなど全てAmazonのスタッフが行うことになります。
よって、諸々の手数料がかかることを覚えておくとよいでしょう。
FBAに関連する手数料は以下を参考にしてください。
FBA手数料
- 納品手数料
- 在庫保管手数料
- ラベリング依頼手数料
- 納品不備手数料
- 返品・破棄手数料
納品前に、FBA倉庫に納品する商品サイズと納品手数料の関係をしっかりと確認することをお勧めします。
Amazon FBA販売は便利なサービスである一方、あらゆる手数料がかなり細かく設定されています。
上記以外にも長期保管手数料(6ヶ月、12ヶ月)なども存在します。
Amazonの手数料に関してはまた別の記事でわかりやすく解説させていただきます!
ショッピングカートを獲得しやすくするために
ショッピングカートとは商品ページの右端にある購入者がワンクリックで購入できるボックスのことです。
画像右側の赤枠部分です。
出品者同士を比べない人や面倒くさがりの人はこのカートをワンクリックして購入します。あなたも一度は経験したことはありませんか?
その時にあなたの Amazonストアがこのカートボックスを獲得していれば一番最初に自分の商品から売れていくのです。
つまりAmazonのショッピングカートを獲得するということは自分の商品をコンビニやスーパーの最前列に陳列してもらえるのと同じことなので、売上を伸ばすために非常に重要なことだということがわかりますね。
ショッピングカートは「Amazonの圧倒的な集客力」です。
人気商品を最前列に並べて売れない、ということは滅多に起きませんよね?
それと同じことが言えるのです。
ショッピングカートを獲得できる主な条件
・プロフェッショナル・アカウントにしていること
(プライスターUSを使用している人はすでになっています。)
・新品商品であること
・FBA出品であること
・評価やSeller Rating、Account Healthで一定の基準を満たしていること
・価格が最安値または最安値に近いこと
必ずしも最安値である必要はありません。
最安値近くで複数の出品者がいる場合は、常に同じ出品者のみがカートをとるのではなく時間やタイミングでそれぞれの出品者が交代でカートを獲得します。
上記の場合、カートを獲得できる割合は評価やSeller Rating、Account Health等の基準が高いセラーの方が優先的に増えると言われています。
獲得できないカテゴリーも中にはあります。また、各カテゴリーによって細かい条件がありますが予告なしで変わりますので注意が必要です。
Amazon.comとFBA納品の関係
AmazonFBAを使うことで1度商品を倉庫に送るだけで販売管理・発送を自動化することができますが、無在庫出品のメリットはなくなります。
そのため、商品が売れなかった場合は不良在庫を抱えることになります。
この状況を回避するために、無在庫で売れ行きをチェックしてから、売れるようであればFBA納品というやり方がよいかもしれません。
数百kg単位で毎月送る場合はFedexのエコノミー瓶などを自分で契約したほうが安くなります。
この場合は梱包作業等が発生します。
契約は自分で行って発送は代行会社に頼むのがよいでしょう。
FBA納品の方法
では、どのようにFBAに納品するのか説明する前に、日本のFBA倉庫への納品方法とアメリカのFBA倉庫への納品方法の違いについてこの機会にしっかりと理解しましょう。
日本のFBA倉庫に送る場合とアメリカのFBA倉庫に送る場合の違い
日本のFBA倉庫とアメリカのFBA倉庫に送る場合の違いは、ズバリ
「関税がかかるかどうか」
です。
(厳密には通関の問題もありますが通関は問題ないことが前提で説明します)
日本では宅急便で日本のFBA倉庫まで発送する時、当然のことですが、日本国内の移動なので関税はかかりません。
しかし、日本からアメリカのFBA倉庫に送るときには「関税」がかかります。関税がかかるため、日本からアメリカのFBA倉庫に納品する時以下の書類が必要となります。
- 関税を代わりに支払ってくれる(アメリカの)人
- 税関の申告・関税を計算するためのインボイス
関税を代わりに支払ってくれる人って誰?
実はやろうと思えば日本の自宅から日本郵便のEMSでアメリカのFBA倉庫に直接納品することができますが、これはしない方がよいでしょう。
受け取りの時に、関税を支払うことで荷物を受け取ることになりますが、Amazonは関税の支払いを代理でやってくれません。(インポーター/受取人になってくれない)
そのため、関税がかかった時にはAmazonが関税を立て替えてくれないので、日本に商品が戻ってくることになります。
Amazonが関税を立て替えてくれないので、関税を代わりに支払ってくれる(アメリカの)人を用意する必要があります。
それが「FBA納品代行会社」です。
このFBA納品代行会社は関税がかかった時に代わりに立て替えてくれ、後でかかった金額を支払うことで、無事にアメリカのFBA倉庫に納品することができます。
アメリカのFBA倉庫に商品を送る一般的な3つの方法
(1)自宅→EMS→アメリカのFBA納品代行会社→アメリカのFBA倉庫
(2)自宅→DHLなど→アメリカのFBA倉庫(※受取人にはFBA納品代行会社を指定)
(3)自宅→EMSなど→アメリカのSOHOさん→アメリカのFBA倉庫
それでは上記3つの発送方法を一つ一つ詳しくみてみましょう。
自宅→EMS→FBA納品代行会社→アメリカのFBA倉庫
EMSで送れるのでフィギュアなどの嵩が大きくて軽い商品の納品に最適です。
日本の場合には段ボールの「大きさ」で送料が決まりますが、海外発送の場合には「重量」で送料が決まります。
送料は基本的に(実)重量で決まるのですが、フィギュアなどの嵩が大きくて軽い商品の場合は例外的に「容積重量」で送料が決まります。
実際の容積重量の計算は「DHL Expressの容積重量計算」を参考にしてください。
この容積重量が適用される場合は、DHLやFedexは送料の面で不利でEMSを使うのがお得です。
そのため、アメリカのFBA納品代行会社を一旦経由してでも、フィギュアなどの納品はEMSを使った方がよいと言われています。
自宅→DHLなど→アメリカのFBA倉庫
これは「直送」ですね!
この方法を使うと2、3日でアメリカのFBA倉庫まで届けることができます。
アメリカに納品されるまでの時間が非常に速いことがこの方法の最大メリットであり、最もオススメの納品方法です。
自宅→EMSなど→アメリカのSOHO→アメリカのFBA倉庫
これはアメリカのSOHOを使う方法です。
納品数が増えてきたらこちらの納品方法を検討してもよいかもしれません。
この方法を利用することによって、手数料を抑えることができたり、納品方法に自由度が出るのですが、SOHOスタッフとの関係を維持するコストもかかりますので、最初のうちはFBA納品代行会社を利用して納品しましょう!
FBA納品のインボイスとは
FBA倉庫に納品する際には税関への申告・通関のために「インボイス」が必要になってきます。
アメリカに納品する場合には日本に納品する場合と異なり、このインボイスを作成する作業が必要です。
慣れるまでは少し面倒だと思います。ただ、数回作成してみると難なくインボイスを作成することができるようになりますので、心配は不要です。
また、FBA納品代行会社によっては、インボイス作成を手伝ってくれます。心配な方はそういうサービスがあるFBA納品代行会社を選ぶと良いかもしれません。
実際のインボイスの書き方は日本郵便のページにサンプルがありますので、こちらを参考にインボイスを作成してみて下さい。
フィギュアの場合はパターン(1)がオススメで、ゲームや本、CD、DVDの場合はパターン(2)の直送がオススメですので、検討してみてくださいね!
以上で、日本からアメリカのFBA倉庫に納品することができます!
「Amazon輸出をするならFBA販売で売上げアップを!FBAの特徴のまとめ」のまとめ
いかがでしたでしょうか?
Amazon.comでは登録したその日から[無制限]で出品することができます。
一部の商品カテゴリーには新規セラーに制限がありますので確認してから出品してくださいね。
北米市場は日本の売上の約4.5倍だと言われています。
FBA販売を通して海外でニーズがある日本の商品をどんどん販売していきましょう!